韓国人が敬遠しはじめた「現代自動車」 シェアは2カ月連続で大台割れ 米国でも今年最低を記録
韓国の自動車最大手、現代自動車の販売が「エンスト」を起こしている。現代自とグループの起亜自動車をあわせた9月の米国販売台数は今年最低の9万3105台と前年同月比13.9%減少。圧倒的な強さを誇る韓国国内でもシェアは2カ月連続で80%を下回る凋落ぶり。韓国経済の低迷と、労働組合が強行したストライキによる供給不足が影響した。韓国経済は財閥系頼みだけに、現代自の販売不振が今後も続けば、国全体の経済低迷を招きかねない。
今年の最低を記録した米国販売
「9月の販売減はストライキの影響が大きいが、根はもっと深い」。自動車業界の関係者はこう前置きした上で「ストライキが頻発する労使関係、まじめに働かない正社員の増加など現代自は企業としての問題がここにきて一気に露呈している。単月ベースで数字が上向くことはあるかもしれないが、競争力は確実に落ちている」と指摘する。
米自動車専門紙のオートモーティブ・ニュースによると、現代自・起亜自の9月の米販売台数は前年同月比13.9%減の9万3105台。単月では今年最低の数字で、米国で月間販売台数が10万台を下回ったのは2月以来となる。
大幅な落ち込みは、賃金交渉をめぐり経営側の対立から現代自および起亜自の労働組合が8月末から約半月間にわたって断続的に実施した時限ストライキに伴う在庫不足などが最大の原因といわれている。